寒い寒いといってた日々も去り、東京辺りではずいぶん暖かくなりました。ふと見れば、フルーツショップには春の柑橘類が並び、店頭はやさしい春のみかん色。
季節はもう完璧なる春、...どころか卯月・4月は、月末ともなれば、もうすでに初夏の気配も出てくる時期。ああ、早いですね。
さて、4月は、先の1~3月に比べてポピュラーな年中行事の少ない月ですが、お奨めは、お釈迦様のお誕生日を祝う「潅仏会」。多くのお寺がそれぞれに工夫を凝らし美しくも華やかに祝います。もしかしてお近くのお寺でも、そんな光景を臨むことができるかもしれません。
ということで、今月の年中行事と縁日です。☆◎◇の先には、昨年のものではありますが詳細が、よろしかったらそちらもどうぞ。
◆新年度...4月1日→☆
日常生活の一巡は、大晦日で終わり、元旦でスタートですが、社会生活の一巡は、4月1日がその始まり。いつもなんとなく過ぎていってしまうものですが、せめて普段使いのものを新しくして、自分らしいけじめをつけてみたい日です。ちなみに今年の新年度は日曜日。それでも入社式などは行われたようです。
◆隠元豆の日...4月3日→☆☆
インゲン豆の旬は夏なのに、その記念日は4月初旬?実は、このインゲン豆を大陸から伝えた禅宗の高僧、隠元さんがなくなったのが、1673(延宝元)年のこの日だからとか。インゲン豆...って、こりゃまた、ど偉い名前を冠された豆なのですね。
◆花会式...3月31日~4月5日→☆☆☆
奈良に春を告げる薬師寺の「花会式」。
ご本尊である薬師如来さんの脇侍、日光・月光菩薩さん方の美しくありがたい姿に東京国立博物館にてお会いしたのが数年前。それいらい恋焦がれるように思い出す美しいお姿ですが、それが三尊揃って花々に囲まれるのがこの行事。ああ、一度お訪ねしたい!
◆潅仏会...4月8日→☆☆☆☆
4月8日は、お釈迦様の誕生日。
本来は、旧暦でのことですが、東京地方では新暦のこの日、各寺院で潅仏会が執り行われます。草花で美しく飾った花御堂(はなみどう)の中にいらっしゃるのは、お釈迦様誕生の時の伝説に基づく「誕生仏像」。初々しくも聡明な印象の釈迦像に参拝者たちは甘茶をかけて、その誕生を祝います。
◆大仏の日...4月9日→◎
今日は、大仏の日。その由来は、752(天平勝宝4)年、奈良・東大寺の大仏さまの開眼供養が行われたのが今日だったから...だそうです。が、そんな名の日ならば、我が関東地方の鎌倉大仏様にお会いしたくなるというもの。うららかな日々、ちょっと鎌倉観光にでもくりだしましょうか。
◆駅弁の日...4月10日→◎◎
「4」と「十」を上下に合わせると「弁」という文字に似て見えるから、4月10日は、駅弁の日なんだそうです。うーん、こじつけ臭いですね。しかも、さらに7月16日には「駅弁記念日」というのもあって、そちらは、宇都宮駅で初めて駅弁が発売された日とか。駅弁をめぐる日が、1年に2回もある、日本人=駅弁大好きを語る記念日ってことでしょうか。
◆地図の日...4月19日→◎◎◎
江戸時代の後期、寛政12年(1800年)閏4月19日。伊能忠敬は、蝦夷地の測量を行うためにこの日、江戸を旅たちました。その輝かしい事実に由来し、この日は地図の日なんだそうです。そして、この伊能忠敬という人の生き様は、さながら「人生の地図」のようでもあって、現代人の生き方見本にだって遜色なし。実にカッコイイ日本人のひとりです。
◆つつじ祭り...4月7日~5月6日<見ごろは4月中~下旬>→◎◎◎◎
4月下旬となれば、根津神社のつつじ苑のつつじは最盛期。様々な種類のつつじの花が、赤やピンクやオレンジやとその開花を競います。ちなみに、神社境内のつつじ苑は約2000坪と広大、つつじが約50種3000株もあって、その開花の様子が時期によって微妙に違い、長くつつじを楽しむことも可能です。
◆根津神社の厄除け粽... 4月7日~5月6日→◇
根津神社にてつつじ祭りが始まれば、本殿の傍らに美しく積み重ねられる「厄除け粽」。笹だけで巧に作られ、「厄除け粽」と書いて巻かれた白い紙も清々しく、笹の香りが漂ってきそうです。この「厄除け粽」は、つつじ祭りの時期だけしか授与されず、もとめて家の入口にに飾って家内安全、厄除けを願います。
◆植物学の日...4月24日→◇◇
ずいぶん前に編纂された「牧野日本植物図鑑」ですが、今も、植物好きのバイブルのひとつ。4月24日は、その植物図鑑を作った植物学者、牧野富太郎博士の誕生日です。それにちなんでこの日は、植物学の日でもあるそうです。
◆昭和の日...4月29日→◇◇◇
昭和の時代の4月29日は、「天皇誕生日」。それが、「みどりの日」になったのは、昭和天皇が崩御された1989年で、さらに2007年に「昭和の日」と呼び名を変えて、「みどりの日」は5月4日に引っ越しました。それでも、4月29日の朝は「今日はみどりの日」という感じがしてしまうのは、この日生まれたその人が、生物学者として植物に造詣が深かったからかもしれません。
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by michiru-hibi1007
| 2012-04-01 15:43