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1日1つの「日本的!」な楽しみ


by michiru-hibi1007

番外福島篇    りんごの花 戊辰(つちのえたつ)の日・旧暦4月11日

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桜のピンクが散れば、今度はふるふるとゆれる白い花。
りんごの花は桜前線が通り過ぎた後に咲きはじめ満開を迎えます。だから、りんごの産地は、お花見の時期が連続してある、ちょっと得な春が訪れる場所。

この時期福島に帰れば、迎えてくれるのはやはり、一面の...どちらを向いても一面のりんごの花です。
桜が並木の列や一本木で咲くのに対し、りんごは畑一面を花で覆う。農作物ですから当たり前ではありますが、主要道路でさえも、市街地を抜ければ、左右がどこまでもどこまでもりんごの花が続いている。
そんな景色もけっして大げさな話ではありません。

ところで、桜も梅も桃も林檎もすべてみんなバラ科で、少しの例外はあっても基本は食用の実がなる植物。
なのに林檎のみが観賞用にめでられることなく今に至っているのはなぜなんでしょうか?
大降りの白い林檎の花の見事さを見るにつけ、なんとなく感じる不思議。

花を愛でるのを楽しみに花見の宴などを開く趣向は、やはり都会の暮らしの文化でもあって、かつての都会・京都や江戸の気候に、ひとつ林檎はそぐわなかったということでしょうか。

まあいいか。

林檎畑は、より立派な実の成長を目指し、実は、開花の時期ともなれば「花摘み」で忙しい。
ちょうど昼時、林檎の花々の間を覗いてみたら、うろ抜き根元に散らした白い花を絨毯にして、農家はそこで休憩中。
おにぎりを食べ、アルマイトの大やかんからお茶を飲んで、時々、のんびり昼寝するひとまで。
それが、傍目に林檎の花見宴のようにも見えて、ああなんだか羨ましい。

その景色の中に分け入り、一緒にりんごの木の下でお弁当を開く。...それは、長年来の夢、いや野望でもあって、しかし、まだ実現してはいません。

さて、こうして、今年も、きっと林檎は何事も無かったように赤いを実をつけるでしょう。
そして、それをいただくほうも、何事も無かったかのような顔して、瑞々しいところをガブリ。
そんな風にゆきたいものと思います。
by michiru-hibi1007 | 2011-05-13 20:54 | 植物のこと